明日は彼岸の入り。本物の白檀線香を手作りする。
明日17日は
2020年、春の彼岸の入りになります。
それ以上に父の命日がなんと彼岸の中日ですからね、
「忘れんなよ~!」ってことでしょうか
彼岸とは煩悩のない悟りの世界、
仏さまの世界のこと。
ご先祖様や大切だった方を想い、偲び、
自然に感謝する日本独自の習慣。
仏さまにお供えするお線香、
化学物質過敏症発症以来ずっと
何を使われているか分からない市販の線香は使いません。
また私自身、香製品の調合を専門にしていますのでね、
そりゃ~もちろん、
天然のお香原料だけでお線香を作ります。
今回使用するのは根木白檀。
白檀と一言でいってもいろんな種類があり、
どう作るかによって使い分けています。
今回はシンプルな白檀のみのお線香をつくりますので、
老山か根木白檀のどちらか。
どちらも高品質の白檀ですが
今回は贅沢に根木白檀を使います。
香原料だけを固めようとしても
線香の形を作ることはできません。
昔からその糊剤として「椨粉」を使います。
椨粉とは、
クスノキ科の広葉樹「タブノキ」の樹皮を粉末にしたもの。
これがタブノキです。
樹皮を粉末にしたもの。
お香の調合は本来何種類かの香原料を混ぜ合わせ
香りを作りだしますが、
今回は最もシンプルで、かつ贅沢なお線香、
根木白檀と椨粉だけで作ります。
それに水を加えて混ぜ合わせ
練り練り、練り練り。
その練ったものを線香の形にしていきます。
それをしっかり乾燥させれば
ハイ出来上がり。
最も贅沢な白檀線香のでき上がりです。
「線香って煙臭いから大嫌い!」って方ありますが、
いい線香じゃないと思いますよ、ハッキリ言って。
まぁ~最近では、
微煙、微香、無香なんてもありますけどね。
そもそもなぜ仏さまに香を上げるのかを考えると
その煙と香りは天に上り、仏さまのご馳走となるから。
いいお香で故人を偲ぶ。
白檀だけで作る最高のお線香なんです。