明日は彼岸の入り。本物の白檀線香を手作りする。

茶香房ひより

2020年03月16日 17:05

明日17日は

2020年、春の彼岸の入りになります。

それ以上に父の命日がなんと彼岸の中日ですからね、

「忘れんなよ~!」ってことでしょうか


彼岸とは煩悩のない悟りの世界、

仏さまの世界のこと。

ご先祖様や大切だった方を想い、偲び、

自然に感謝する日本独自の習慣。




仏さまにお供えするお線香、

化学物質過敏症発症以来ずっと

何を使われているか分からない市販の線香は使いません。


また私自身、香製品の調合を専門にしていますのでね、

そりゃ~もちろん、

天然のお香原料だけでお線香を作ります。




今回使用するのは根木白檀。

白檀と一言でいってもいろんな種類があり、

どう作るかによって使い分けています。

今回はシンプルな白檀のみのお線香をつくりますので、

老山か根木白檀のどちらか。

どちらも高品質の白檀ですが

今回は贅沢に根木白檀を使います。


香原料だけを固めようとしても

線香の形を作ることはできません。

昔からその糊剤として「椨粉」を使います。

椨粉とは、

クスノキ科の広葉樹「タブノキ」の樹皮を粉末にしたもの。

これがタブノキです。




樹皮を粉末にしたもの。




お香の調合は本来何種類かの香原料を混ぜ合わせ

香りを作りだしますが、

今回は最もシンプルで、かつ贅沢なお線香、

根木白檀と椨粉だけで作ります。

それに水を加えて混ぜ合わせ

練り練り、練り練り。




その練ったものを線香の形にしていきます。





それをしっかり乾燥させれば

ハイ出来上がり。

最も贅沢な白檀線香のでき上がりです。




「線香って煙臭いから大嫌い!」って方ありますが、

いい線香じゃないと思いますよ、ハッキリ言って。

まぁ~最近では、

微煙、微香、無香なんてもありますけどね。

そもそもなぜ仏さまに香を上げるのかを考えると

その煙と香りは天に上り、仏さまのご馳走となるから。

いいお香で故人を偲ぶ。

白檀だけで作る最高のお線香なんです。










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