精油を使って線香・インセンスは作れるのか?

茶香房ひより

2024年07月28日 14:35

「精油を使って線香(インセンス)作ることできますか?」

よく質問されます。

アロマテラピーやハーブに関わる方々だけでなく

お香調合に関わる『香司』を名乗る方でも

精油使って作る人いますし、

ネットにも、そういう情報上がってますしね。

本当のところはどうなのか?

結論からすると、とても難しいですし、

「そもそも精油を使って作る意味があるのか?」

という話しにまでなってしまいます。



精油の香りを構成してる成分は、揮発性の有機化合物。

分子量が小さく、とても揮発しやすい成分。

まぁ中には分子量が大きくて、揮発しにくいものもありますが。
(芳香成分の中での話しだけど)

香り付けのために精油を線香、インセンスに使用しても、

乾燥の途中で香りは揮発してしまいます。

精油の特徴です、揮発性って。

なので線香、インセンス作りのために精油を練り込んで

乾燥させたものを燃焼させても、香りはほぼありません。


乾燥させた物に精油しみ込ませた場合はどうなのか?

上匂いはそりゃしますよ。めっちゃします。

もちろんしみ込ませてしばらくは。

でも、時間とともに揮発しますし、

火を付けるととても煙くさいだけです。
(もちろん香らない)


線香、インセンスとして香りをしっかり立たせたいなら

やはり昔ながらの香原料が理にかなってるということ。

昔ながらの香原料は燃やすと香りが出てきますが、

上匂いはほとんどしません。

市販されてるお線香、インセンスで、

製品そのものの香りがとてもする場合は
(箱からすでに香りがでていたら)

ほぼ合成香料が使用されています。



精油の香りを楽しみたいのなら

アロマポットなど用いて温めたほうが

精油そのものの香りを楽しめますよね。


香りのする材料を使えば、

線香、インセンスできると思わないほうがいい。

昔ながらの香原料も、ただ混ぜてるだけではありません。

燃やした時どうなのか?

煙臭さを抑えるためにどうするのか?

いろいろとちゃんとしたテクニックがあってのこと。



ちゃんと考えればわかることだと思いますが、

一応実験しましたよ。

はっきり言って、化学物質過敏症、悪化しそうです(>_<)

使い方間違えると

健康被害起こることにもなりかねませんよって

話しにまでなっちゃうということです。


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