ハレとかケとかケガレとか、忘れられつつあるしきたりのこと。
水引の結びだけでなく、飾り結びにも関わっている茶香房ひより。
匂い袋作り体験をしていただくとき、
ほぼ毎回、必ずため息が出てしまうことがあります。
それは、結べない人が多いこと。
まさかと思われるでしょうが、
体験をされる方の九分九厘が、この結びをしてしまいます。
(信じられないかもしれませんが、事実です。)
はい、これは縦結び。
最近、着物を楽しむ若い方も増えましたが
時々、左前で縦結びなんていう方もちらほら見かけます。
(自分で着たのかどうかは不明)
なぜこれがいけないのか?
真結びは、固くむすばれるだけじゃなく、
コツが解ればスルリと解ける結び。
縦結びは、すぐ解けてしまう結び。
キチンと結ばないといけないところで縦結びすると、
危険なことだってありうる結び。
そして、この国では
縦結びは亡くなられた方の死装束の結び。
日常と非日常を分ける、しきたりのひとつ。
真結びと縦結び、どのように異なるか。
自分でキチンと試してみてね。