楊貴妃が好んだ香り、龍脳。

茶香房ひより

2018年03月14日 15:45



お香調合、とくに匂い袋の調合において大切な香原料のひとつが

龍脳です。

ん?

樟脳なら知ってるけど…でしょうか。

もしかしたら、樟脳すら知らない世代も多いかもしれません。

匂い袋作りにおいて欠かせない龍脳。

二環式モノテルペンのd-ボルネオールです。

ボルネオ、スマトラ島などに生育する龍脳樹の結晶成分。

この香原料、玄宗皇帝が楊貴妃に贈ったとされ
そして愛用されたと云われる香りです。

こちらは純天然龍脳。高価です。


そんな龍脳も今では絶滅寸前。

現在では、
ボルネオールと骨格が似ている樟脳(カンファー)を還元して作られたものを
使用しています。

(こちらは粉末状のもの)

(こちらは刻みです)

純天然龍脳と樟脳から作られる龍脳のかおり。

そして、龍脳と樟脳のかおり。

樟脳も、合成と天然のもの。

それぞれ香りが異なります。

お香調合の際は、
    何を調合するのか
       (匂い袋、線香、練香、塗香など
        調合するものによっても異なります)

    どんな目的で調合するのか、

    価格帯のことも考慮しながら使い分けます。



余談ですが…

龍脳は私たちの身近なものに使われていますね。

医薬品(目薬)や墨の香りつけに使われているんです。

知ってましたか?






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