源氏物語の中に登場するお香、練香です。
ん???
なんだ? これ?
ウサギのう〇ちではありません。
これもれっきとしたお香。
練香(ねりこう)と云います。
温めて用いるお香です。
練り香水(ねりこうすい)と間違える方がありますが、
練香です。 ねりこうと呼びます。
こちらの写真は、先日飛騨高山まちの体験交流館で行なわれた
六種の薫物のひとつである
春の薫り、「梅花」の練香作りの様子です。
高級な香木として知られている、沈香を贅沢に使う練香作り。
源氏物語の中にも登場しますね。
ん?
線香じゃないの?
そう思ってるでしょ! そこのあなた!
源氏物語の中に登場する香りはお線香じゃないですよ!
多くの日本人がそう思っているようですが…。
香原料をテーマに合わせて調合します。
今回は、梅花。
よく売られてる練香に梅ヶ香というのもありますが
それとは異なる香り、
「梅の香に似たり」と描写される香りです。
源氏物語第三十二帖「梅枝」
「うめえだ」じゃありませんよ、「うめがえ」です。
この中で、紫の上が調合した練香ですね。
蜜と合わせ、掌の上で丸くしていきます。
お香作りしてると分からない方が見たら
なにしてんだろう?という光景です(^_^;)
温めて用いる、練香。
香炉の灰を炭で温めて用いますが
茶香炉なども用いても使用できます。
練香は、茶席の香としても知られているもの。
冬の炉に用いられます。
茶席の場合、
ほとんどが「宗匠御好」のものを購入されると思いますが、
ご自身で、このように季節の香りを作りこともできるんですよ。
お香の調合はとても豊かな時間を愉しめるもの。
買ってくるのもいいですが、
自分だけの香りを愉しむのも、贅沢だと思うわけです。