同じ学名の3つの異なる精油たち+お香原料
Cinnamomum camphoraという学名の精油。
NARDのアドバイザー以上の方ならば
ここに写る精油のうち、2つはちゃんとわかってるはず。
(旧カリキュラムの方は知らないかも)
この3本とも
クスノキ科
Cinnamomum camphoraという学名です。
3つとも同じ精油ではありません。
同じ学名を持つ、異なる特徴を持つ精油です。
Cinnamomumとは、クスノキ科ニッケイ属のこと。
Cinnamomum camphoraという学名の植物は
一般的にはクスノキのことを指しますが、
変種も存在しています。
それが同じ学名を持つ、ホーウッド(芳樟、ほうしょう)。
そしてもう一つ、
マダガスカルの固有種、ラヴィンツァラです。
(以前大混乱が起こった精油です)
この同じ学名を持つ精油たち、
含まれる芳香成分の構成、割合が異なります。
なので、
それぞれ目的に応じて使い分ける必要が生じてきます。
どんな芳香成分類がどのように構成されているか
それをキチンと学ぶことが必要なわけで。
ちなみにクスノキの精油は
一般的にホイホイと使うことはありません。
禁忌、注意事項が多いですからね。
簡単なセルフケアには向いていません。
含まれる芳香成分類のことを考えるなら、
もう少し使いやすい、
似たような精油を選択するでしょうね、私ならば。
写真にある白い結晶は、樟脳です。
箪笥の防虫剤として、昔から使われていたもの。
もちろんお香の調合にも使います。
よくナフタリンと間違えられたり、
タンスに入れるものすべて「樟脳」という人がいますけど、
ぜんぜん違うものですからね。
お間違えの無いように。
余談ですが
クスノキ科の樹木で、飛騨で一般的にみられるのは
Lindera umbellata クロモジ属のクロモジですね。
一番有名なのは、クロモジの楊枝です。
昔から精油が取れることでも知られていますが
なんせ高価な精油です。
一般的にセルフケアとして使うには、ちょっとね。
リナロールや1,8-シネオールを期待するなら
私なら、価格的にもっと使いやすいもの探しますね。