除虫菊と白檀で作る、贅沢な蚊遣香作り。

2022年06月19日
「蚊遣香」って?

ようするに手作りの蚊取り線香のことです。




前回の精油で作る虫よけスプレーは

蚊を「よけるもの」。

精油には蚊をやっつける成分はありませんが、

ハーブの中で虫をやっつけるものはあるわけで。

シロバナムシヨケギクです。

除虫菊とも呼ばれます。

有効成分ピレトリンは殺虫成分。

昔から蚊取り線香に利用されています。



これがシロバナムシヨケギク。

葉ではなく

花にピレトリンを含んでます。



手づくりの蚊遣香ですから

シロバナムシヨケギクだけでの作れますが、

なにせとても煙たいですから。

化学物質過敏症や喘息などあると

いくら天然とはいえ使いづらいもの。

どうせ使うなら使いやすい香りのほうがいいわけで、

天然の香原料である、白檀や龍脳、丁子なども使います。



とても贅沢な「蚊遣香」。

くるくるっと、この形にするのも

慣れてくると楽しいもの。

お香原料も使っちゃうのは

手づくりならではの贅沢ですよね。






※市販の香取線香は薬機法で防除用医薬部外品となります。
 手づくりであるため名称も「蚊遣香」とし、
 その使用は自己責任となることをご了承ください。












  

精油で作る虫よけスプレー。その選択大丈夫ですか?

2022年06月17日
ナードアロマテラピー協会

アドバイザー資格認定校 a piacere (ア・ピアチェーレ)

茶香房ひよりに併設し、静かに活動してますよ。

(NARD会報誌、HPに掲載してません)


先日梅雨入りした東海地方。

だんだん気温が上昇。

それとともに虫たちも活動開始です。

とくに蚊には苦労する季節になりました。


ということで、

お香原料で蚊遣香も作りますが、

もちろん精油で虫よけスプレーもちゃんと作ります。




アロマテラピーというと「香り」。

いい香りになるように、

使いやすい香りになるようにと、

どうしてもその視点で精油選ぶ人が多いのですが、

なんせ虫よけですから、目的は。

虫、特に「蚊」を寄せ付けない精油を

選ばないといけないわけでして。

どんな視点で選ぶのか?

ちゃんと学んだならば、

「あ~あれですよね!」となるはずで。

(ん⁉ 何のことって思ってます?)

蚊が嫌う芳香成分類、芳香分子を選ばないといけないわけですよ。

いくつかありましたよね。

お経や呪文のように覚えた知識

ちゃんと活用しないとね。

といっても精油の選び方間違うと、

違う虫を寄せ付けちゃいますよ。

大変な事故に繋がりますから。




いろんな精油がありますが、

何のため?

どこで使うのか?

どのように使うのか?

誰がどのように使う?のかなど、

きちんとアセスメントしないといけないわけです。


そして蚊を増やさない環境作りや

虫が好む色を避けることを考えたり、

汗や体臭の対策など

アロマテラピー以外の対策を十分にすることも大切なわけです。


そうそう。

最近の洗剤や芳香性柔軟剤、

シャンプーやコンデショナーなど

ニオイのキツイ生活雑貨でも

蚊や蜂やアブなど虫寄せ付けちゃいますから、

野外活動するときはまず、

芳香剤やフレグランス類は厳禁です。

そこちゃんとしてから、

虫よけアロマスプレーを有効に活用してくださいね。










  

ハーブ「タイム」と香料「麝香」と免疫と。

2022年06月07日


イブキジャコウソウ(Thymus quinquecostatus

シソ科イブキジャコウソウ属

日本原産のタイムです。

伊吹山に多く自生してるタイムです。



タイムというとコモンタイム

(タチジャコウソウ Thymus vulgaris)のほうが

知られてるかもしれません。

いわゆるキッチンハーブのタイムです。





イブキジャコウソウは這性。

地を這うように生えるタイム。





ジャコウソウを漢字で書くと「麝香草」。

「麝香のようないい香り」というこということですが、

本物の麝香はジャコウジカの香嚢から取れる分泌物。

「ムスク」といったほうがわかりやすいのかな。

実際の香りはめちゃくちゃ不快なニオイ。

ただほんのわずかな量で

香水やお香の香りに深みを持たせる大切な香料。

今ではとても貴重で高価な香料のひとつ。

ムスクの香りとして出回ってるものは合成香料なわけで。


そして、

タイムの学名(属名)「thymus」

これ医学用語で「胸腺」という臓器のこと。

免疫にかかわる臓器です。

免疫細胞のT細胞のTはthymusの頭文字というのは

医学、看護の教育で脱線話として使われる?話し。
(えっ⁉ 聞いてない?)

なぜ「thymus」なのかは所説あるのですが、

長くなるからここでは割愛。



タイムは触るとちょっと元気になる香りを放ちます。

タイムにはいろんな品種がありますが、

ちゃんとしたナーセリーで苗を購入したほうがいいかも。

なかなかお目に罹れない品種見つけると

とても嬉しくなっちゃうのですよね~。

  

2022年NARDアロマアドバイザー講座始まってるのです。

2022年06月06日
ナードアロマテラピー協会

アドバイザー資格認定校 a piacere (ア・ピアチェーレ)

茶香房ひよりに併設し、静かに活動続けてます。

(NARD会報誌、HPに掲載してません)


積極的に告知していませんが、

いろんなご縁が繋がって、

2022年のアドバイザー講座は

すでに1月から始まっておりました。




今は5月より始められた方の個別対応講座の最中。

このブログを見て問い合わせいただいた方なのです。


a piacere (ア・ピアチェーレ)の講座は

マンツーマン指導のレッスン。

グループレッスンは現在やっておりません。

それはなぜかというと、

それぞれの理解度が異なるから。

基本のアドバイザー講座のカリキュラム内容はもちろんですが、

苦手なところを詳しく繰り返しお話ししたり、

またお仕事上、

インストラクターレベルに近い情報も必要とされる方もあり、

全て受講される方に合わせて講座を行っています。




現在の受講生は医療従事者の方ですからね、

アドバイザー以上の情報、説明も適宜加えながら

講座進行しています。


精油をただ使うことだけの内容でなく、

なぜなのか?

どうしてなのか?

それがわかると身の回りのいろんな事象の

点と点が繋がっていくというもの。


芳香分子は有機化合物。

私たちも、たくさんの身の回りのもの、

食べ物に含まれる成分や

今流行の植物油を構成する脂肪酸も有機化合物。

ここがわかると

お仕事に関係する知識も広がるもんなんだよね。


アロマテラピーを学ぶことは「アート」=「技」。

科学(サイエンス)知識を理解することは当然ですが、

科学一辺倒でなく、

また不思議な世界に足を踏み入れ迷うことないよう、

足元をしっかり照らすためのバランスの取れた知識と技を

身に着けること。

自分や家族の健康や健康管理に対し、

どのように向き合うかという

姿勢そのものが問われることに繋がってるんだよね。


  

香木、沈香の香りを聞く。

2022年06月01日
沈香の香りというと

どんな香りを連想されるのでしょうか。

たぶん多くの方が

お線香で「沈香」って書いておるのが

沈香の香りと思ってらっしゃるようですが、

実際は違うわけでして。



本当なら香炉ですればいいのですが

これは一番簡単な方法、

電気香炉を使ってます。


「香木」といいますから、

沈香は木だと思ってる方多いと思います。


沈香は木ではないんですね。

これ樹脂なんです。

沈香の木そのものは香りません。

それにけっこう脆い木です。

沈香は偶然と長い時間が作り出したもの。

「馬尾蚊足」といいますからね。

昔から香木、

とりわけ沈香や伽羅はとても貴重なわけです。



この電気香炉に乗ってるのは

シャム沈香のなかでもとても貴重なもの。

いまでは出回ることのないものです。

甘味とコク、

そしてフルーティーな、スイカを連想する香り。

本当に貴重な沈香。

これを聞けただけでもラッキーなわけです。


白檀もそうですが、

沈香の香り、

どんな香りか、ちゃんと知ってますか?






  

本物の白檀の塗香入れです。

2022年03月16日
本物の白檀の塗香入れです。

「サンダルウッド」といったほうが

通じるのでしょうか。



ってか、

「本物」って言わないといけないなんてね。

そうはいっても、

本物の白檀の香りを知らない人は本当に多いのです。

思った以上に。

お線香で安価な価格の「白檀線香」が販売されてますから、

それを「白檀のかおり」と勘違いしてる人も

とても多いもの。



あっ、もちろん販売品です。

販売価格はお問合せ下さい。


  

「あっ、やっちゃった~」ということで、メディシナルアロマテラピーセルフケア。

2021年12月06日
「あっ!やっちゃった~」

ハプニングはある日突然やってくる。

さぁ~どうする?

セルフケアの範疇か?

きちんとアセスメント必要です。



そうと決まれば、何をするか?

まずは初期対処が肝心です。

それが落ち着いてのアロマケア。



もう20年近くアロマテラピーに関わってますが、

ラベンダーの精油は本当に大・大・大嫌い!

その中でもアングスティフォリアは大の苦手。

そうはいっても

「これじゃないとダメ!」という場面もあるわけで。

あって良かった、ラベンダー3兄弟。

いい香りと思ってしまう、ということは、

いままさに必要としてる証拠なわけで。

この精油たち使っての

まずはファーストケアを続けましょ。



そして次の日、

大事には至らなかったけど

なんだかカサカサ、このままじゃね…

ということで、

シアバターがあればササ~ッとバームの出来上がり。

本当はローズヒップ油がいいんだけど、

手元にあるこのオイルでも十分でしょ。



精油は「これ」と「これ」のあれを期待して

決めた濃度の敵数入れて完成です。

使いきれる量で作ります。

一度にたくさんは作りません。

使うときには芳香蒸留水も一緒に使います。

本当はラベンダー・アングスティフォリアの

ウォーターがいいんだけどね、

まっ、ドクダミでも大丈夫。




今回のこのケースの場合、

セルフケアの範疇だと判断できるだけの

ちょっとした知識と経験、

そしてその場のすばやい状況判断と対処が必要なわけでして。

アロマテラピーって

香りのことばかりだと思ってる人多いけど、

どんな目的でその精油を使うのか、

そしてどんな方法でそれを使いこなすのか、

これがメディシナルアロマテラピー。

「癒し~」のものとは一線を画すのです、

というお話しでした。

あっ!

何をやらかしたかは聞かないでね~(-_-;)




  

蚊遣香つくり体験講座と薬機法。無関係じゃないよ!って話し。

2021年07月23日
夏のお休みに突入となり、

いろんな講座のお問合せいただくこと多くなりました。

この時期とくに多いのが「蚊遣香つくり」です。



蚊遣香って?

手作り蚊取り線香のことなんですけどね。

蚊取り線香は防除用医薬部外品。

そうはいっても使ってるものは除虫菊。

それだけでなく、

使ったときにいい香りになるように

白檀や龍脳など

昔ながらの天然香原料も使って

ちょっと贅沢な蚊遣香になるわけです。



天然香原料だけで作りますからね、

はっきりいって毎日使うものとしては割高です。


でもね、化学物質過敏症の私は市販品使えませんから

毎年この蚊遣香と精油を使った蚊よけスプレーで

モスキート対策しっかりと、となるわけです。


何回も言いますが

天然香原料だけで作りますからね、

はっきりいって毎日使うものとしては割高です。

それをどのように考えるかはその人次第。

体験として

蚊取り線香がどのように作るのか

知ること、学ぶことだけでも面白いもんです。





あっ、そうそう

前回のブログでも法律について触れましたが、

すべてのお香製品は雑貨です。
(市販の蚊取り線香は除きますよ)

○○症(病)予防とか、

○○に効果ある、

な~んていうと法律に抵触することありますからね。

手作りはあくまでも自己責任。

これはお香製品だけでなく

アロマテラピーやハーブ、和の薬草などなど

自分で楽しむ、生活に役立てることを目的としてるもの。

きちんと法律を理解して楽しみましょうね。

とく販売を生業にしてる方、ご注意下さいね。



  

8月1日より改定薬機法が施行になるわけでして…

2021年07月19日
「いったい何のこっちゃ?」 そう思う人のほうが多いかも。

医療従事者、特に薬剤師さんや薬局、ドラッグストアの方々は

「そうですよね~」となるはず。

今回の改正で気をつけないといけないのは

なんてったって「課徴金制度」が導入されること。

それも、その対象は「何人も」です。





アロマテラピーの認定校ですからね、私。

精油も揃っているし、

もちろんそれなりに専門にしてることなので、

自身が必要とするセルフケアに対し

目的に応じてぱぱ~っと精油を選択しブレンドしちゃいます。

時間は1分もかからないほど。


そういう環境であればいいけどね、

そうじゃなかったら

市販品のほうがいいんじゃない!

と思う場面が多々あるわけです。

価格だってそんな安いものじゃないしさ。

なんでもかんでも

「アロマだ」「ハーブだ」「自然療法、ナチュラルケアだ!」って

声上げるのもどうだかね~って思うこともあるわけです。



それで話しは戻るんですけど、

8月1日より改正薬機法が施行されます。


というか、

薬事法から薬機法に変わったことだけでなく、

この法律やそれに関連する

さまざまな法律を(景品表示法、健康増進法など)

ご存じない人がとても多いのが現実です。

アロマテラピーやハーブをきちんと学んでる人ならば

講師からきちんと教わってるはず、なんだけど。

でもそのあとのアップデートを忘れていたら

知らないのと同じだけどね。




それで何を言いたいかと申しますと、

今回の改正で、

課徴金制度の対象になるのが「何人も」ということ。

SNSなどでの発信もきちんとしないといけないわけです。

ほら、よく化粧品などの商品を宣伝してるインスタグラマーさんや

ブロガーさんも対象なわけですよ。

(まぁ~雑貨を宣伝してる人もいるけどね)

このひだっちブログのブロガーさんの中にも

「ええんかな~、これって!」と思う人どれだけいることか。

まぁ~そういう人やその人がやってる事業のレベルわかるから

きちんと理解してる人にとっては

判断材料になるからいいんですけどね。


医薬品でもない商品を

そうであるかのように宣伝すること、

本当にやめましょうね~。

新型コロナ関連でいえば

雑品の空間除菌謳ってるのなんて一発アウト!

ってことです。

きちんと理解しておきましょうね。


それから、

アロマテラピーやハーブなどはあくまでもセルフケアのもの。

自己責任で行うものです。

現代医療ではありません。

また精油も雑貨です。

関わる方はより一層気を引き締める必要がありますよね。



  

平安の雅薫る練香作り。「荷葉」編。

2021年07月16日
新型コロナ感染の影響で

いろんな講座が中止となっておりましたが、

少しずつ活動開始しております。




香のご縁、茶のご縁、そして結びのご縁が重なって

今回新たに始まったプライベート講座。

題して

「香りと和の、素敵な大人の学び文化講座」

とでも名付けましょう。



ハーブやアロマテラピー、植物の基本から

お香調合、日本茶の基礎、

結びやその他いろんなこと

今知りたい!

よく知りたい!学びたい! ってことをテーマにして

毎月一回お届けする

なんとも贅沢な講座です(^^♪

まぁ~これはプライベート講座なので、

参加される方々の興味と関心がテーマ。

カリキュラムなど一切存在しない講座です。




今回は練香作りの講座です。

平安時代の貴族の気分になって

雅なお香調合を愉しみます。

調合は六種の薫物のひとつ「荷葉」を作ります。

荷葉の「荷」は蓮のこと。

涼しげな夏を演出するお香です。

源氏物語の「梅枝」の中で花散里が調合しています。

あと「鈴虫」の帖でも登場する香り。

そんなお話を交えながら

お香原料を混ぜ合わせていきます。



お香というと

多くの方が線香を思い浮かべると思いますが

平安時代の公家たちが用いてきたのは

線香ではなく練香です。

源氏物語にもたくさん描写されていますから

ちょこっと知識があると

源氏物語の見方もまた変化するというもの。



世の中のすべての本物を知ることは

とても難しいし、無理なことだと思うけど、

それに触れる機会があるのならば

ちゃんと知るべきだと思っています。

高価なもの、希少なもの、

常にお目にかかることできないもの、

いろいろあると思うけど、

それを知ることは

知識の引き出しが増えるということです。


それを使い続けることとは別のこと。


お香原料やお香の本物の香り知る人は

じつはとても少ないものです。

知ってるつもりとか、

間違って認識してるとか。


誤った情報を発信することがないよう、

常に知識の引き出しをアップデートすること。

簡単なようで、じつはとても難しいことなんだけどね。



少しずつ素敵な大人の学び方始めていきましょう。