香木、沈香の香りを聞く。

2022年06月01日
沈香の香りというと

どんな香りを連想されるのでしょうか。

たぶん多くの方が

お線香で「沈香」って書いておるのが

沈香の香りと思ってらっしゃるようですが、

実際は違うわけでして。



本当なら香炉ですればいいのですが

これは一番簡単な方法、

電気香炉を使ってます。


「香木」といいますから、

沈香は木だと思ってる方多いと思います。


沈香は木ではないんですね。

これ樹脂なんです。

沈香の木そのものは香りません。

それにけっこう脆い木です。

沈香は偶然と長い時間が作り出したもの。

「馬尾蚊足」といいますからね。

昔から香木、

とりわけ沈香や伽羅はとても貴重なわけです。



この電気香炉に乗ってるのは

シャム沈香のなかでもとても貴重なもの。

いまでは出回ることのないものです。

甘味とコク、

そしてフルーティーな、スイカを連想する香り。

本当に貴重な沈香。

これを聞けただけでもラッキーなわけです。


白檀もそうですが、

沈香の香り、

どんな香りか、ちゃんと知ってますか?






  

本物の白檀の塗香入れです。

2022年03月16日
本物の白檀の塗香入れです。

「サンダルウッド」といったほうが

通じるのでしょうか。



ってか、

「本物」って言わないといけないなんてね。

そうはいっても、

本物の白檀の香りを知らない人は本当に多いのです。

思った以上に。

お線香で安価な価格の「白檀線香」が販売されてますから、

それを「白檀のかおり」と勘違いしてる人も

とても多いもの。



あっ、もちろん販売品です。

販売価格はお問合せ下さい。


  

新たなる年とお守りのお香。

2022年01月03日
2022年も、もう3日。

みなさまおめでとうございます。

何をやってんだか、

コンテンツがよくわかんないお店

茶香房ひより。

そうはいっても必要としてくださるお客様はありまして。

本当にありがとうございます。


体験講座として、

塗香つくりというのをやっておりますが

それを入れる「塗香入れ」を

お求めになるお客様が多くなりました。

本当にありがたいことです。



もちろん清め、お守りとして。


あまり知られていませんが、

仏教では香で身を清め、

香で身を守るのです。




まぁ~

写真映えは相変わらずしませんね。

香りも写真では伝わりません。

SNS向きでないコンテンツばかりの

茶香房ひより。

今年も地味な内容展開で

頑張りたいと思います。






  

Posted by 茶香房ひより at 13:00Comments(0)お香調合 お香講座・教室

ひよりのお正月準備講座各種、始まってます。

2021年11月08日
気がつけば3か月間なにも更新していませんでした。

で、もう11月。

2022年までもうわずか。

茶香房ひよりのお正月準備講座、

じつはもう、いろいろ始まっているのです。


まずは人気のお屠蘇散の講座。



お屠蘇というと、

お酒をいただくことと勘違いしてる人多いものです。

飛騨だけでなく全国的に、ですけどね。

お屠蘇とは屠蘇散を漬け込んだ「薬酒」のこと。

毎年人気でして、

今年も8月から問い合わせがあったほど。

ということで、

今年は10月下旬からもう始まってます。

まぁ~、地元の方というより

遠方、他府県の方の参加が多い、この講座。

ハーブなどを使った屠蘇散もどきの講座もあるようですが、

ひよりの講座は本格的なもの。

もちろん内容は

岐阜薬科大学の元学長であり名誉教授である

水野瑞夫先生の監修、ご指導に基づくもの。

だた作るだけでなく、

古くからの日本の伝統文化のひとつである

お屠蘇の歴史も学びます。

薬研も使ったりしますよ。




12月26日(日)頃まで開催しています。
(年末ぎりぎりで、という方はご相談ください)

所要時間は1.5~2時間ほど。

講座料 : 3,500円(税抜) 
           材料費含みます。

ご都合の良い日時をお知らせください。

お作りになったお屠蘇散は

試飲用にお持ち帰りいただけます。(約10~12包ほど)


お申し込みは茶香房ひよりまで。

   ☎0577ー34-7533












  

お線香の香りはどこから出てる?

2021年08月02日
8月になり、

もうすぐお盆ですね~。

お線香の準備、大丈夫ですか?


あっ、私は自分で作りますよ。

天然香原料のみでね。

かなり贅沢なことしてます(^^♪

もちろん数種類ですが、

天然香原料のみの手作り線香も販売してます、はい。





んでもって、

線香の香りのことですが、

線香の香りってどこから出てるのか?

知らない方はとにかく多いものです。

煙から匂うわけじゃないんですよね。

でも多くの人は煙が匂うと思ってるから

煙をクンクンするんですよね。



良質で、よくできたお線香っていうのは

そんなに煙モクモクするもんじゃないしね。

ちゃんと燃焼のこと考えて調合しますから、

焚き終わってもいい香りが残るもののんです。

火を付けてないと香らないってのは

私としては、はたしてどんなもんよ?となるわけです。



そうそう、

もうすぐお盆ですよ。


  

線香買ったけど「煙臭いし良い香りじゃない!」って経験よく耳にしますけど…

2021年07月25日
もうすぐお盆だし、

お線香を使う機会が多くなるし。

「癒されるから」ということで

雑貨屋さんや旅先で線香を購入し

お使いの方も多いと思いますので、

今回はこのネタを。





「旅先や雑貨屋さんなどでいい香りと思って買ったのに、

 家で使おうと火を付けたら煙くさいし、

 ニオイも全然違うし。

 失敗したな~と思うことよくあるんです。」


お線香をお求めの方で、

そうおっしゃる方は非常に多いものです。

それにはちゃんと理由がありまして。

線香は燃やして使うお香です。

燃やすということは物理化学、

酸化反応なわけでして。

燃える前後ではその香りは異なるわけです。
(物により差はありありますが)

当然燃えて化学変化する物質も出てくるわけです。

線香で健康被害(喘息など)出てたり

喘息を悪化させるという報告や研究もありますから。




線香は雑貨。

法律上何が使われてるかは

表示義務、開示義務はありません。


線香の購入を失敗しないために。

線香を購入するときは

お店の方に試し焚きしてもらうことをお勧めします。

といっても、

そんな面倒なことしてくれるお店探すほうが

難しいかもしんないね…。


  

蚊遣香つくり体験講座と薬機法。無関係じゃないよ!って話し。

2021年07月23日
夏のお休みに突入となり、

いろんな講座のお問合せいただくこと多くなりました。

この時期とくに多いのが「蚊遣香つくり」です。



蚊遣香って?

手作り蚊取り線香のことなんですけどね。

蚊取り線香は防除用医薬部外品。

そうはいっても使ってるものは除虫菊。

それだけでなく、

使ったときにいい香りになるように

白檀や龍脳など

昔ながらの天然香原料も使って

ちょっと贅沢な蚊遣香になるわけです。



天然香原料だけで作りますからね、

はっきりいって毎日使うものとしては割高です。


でもね、化学物質過敏症の私は市販品使えませんから

毎年この蚊遣香と精油を使った蚊よけスプレーで

モスキート対策しっかりと、となるわけです。


何回も言いますが

天然香原料だけで作りますからね、

はっきりいって毎日使うものとしては割高です。

それをどのように考えるかはその人次第。

体験として

蚊取り線香がどのように作るのか

知ること、学ぶことだけでも面白いもんです。





あっ、そうそう

前回のブログでも法律について触れましたが、

すべてのお香製品は雑貨です。
(市販の蚊取り線香は除きますよ)

○○症(病)予防とか、

○○に効果ある、

な~んていうと法律に抵触することありますからね。

手作りはあくまでも自己責任。

これはお香製品だけでなく

アロマテラピーやハーブ、和の薬草などなど

自分で楽しむ、生活に役立てることを目的としてるもの。

きちんと法律を理解して楽しみましょうね。

とく販売を生業にしてる方、ご注意下さいね。



  

平安の雅薫る練香作り。「荷葉」編。

2021年07月16日
新型コロナ感染の影響で

いろんな講座が中止となっておりましたが、

少しずつ活動開始しております。




香のご縁、茶のご縁、そして結びのご縁が重なって

今回新たに始まったプライベート講座。

題して

「香りと和の、素敵な大人の学び文化講座」

とでも名付けましょう。



ハーブやアロマテラピー、植物の基本から

お香調合、日本茶の基礎、

結びやその他いろんなこと

今知りたい!

よく知りたい!学びたい! ってことをテーマにして

毎月一回お届けする

なんとも贅沢な講座です(^^♪

まぁ~これはプライベート講座なので、

参加される方々の興味と関心がテーマ。

カリキュラムなど一切存在しない講座です。




今回は練香作りの講座です。

平安時代の貴族の気分になって

雅なお香調合を愉しみます。

調合は六種の薫物のひとつ「荷葉」を作ります。

荷葉の「荷」は蓮のこと。

涼しげな夏を演出するお香です。

源氏物語の「梅枝」の中で花散里が調合しています。

あと「鈴虫」の帖でも登場する香り。

そんなお話を交えながら

お香原料を混ぜ合わせていきます。



お香というと

多くの方が線香を思い浮かべると思いますが

平安時代の公家たちが用いてきたのは

線香ではなく練香です。

源氏物語にもたくさん描写されていますから

ちょこっと知識があると

源氏物語の見方もまた変化するというもの。



世の中のすべての本物を知ることは

とても難しいし、無理なことだと思うけど、

それに触れる機会があるのならば

ちゃんと知るべきだと思っています。

高価なもの、希少なもの、

常にお目にかかることできないもの、

いろいろあると思うけど、

それを知ることは

知識の引き出しが増えるということです。


それを使い続けることとは別のこと。


お香原料やお香の本物の香り知る人は

じつはとても少ないものです。

知ってるつもりとか、

間違って認識してるとか。


誤った情報を発信することがないよう、

常に知識の引き出しをアップデートすること。

簡単なようで、じつはとても難しいことなんだけどね。



少しずつ素敵な大人の学び方始めていきましょう。












  

春の彼岸のための、白檀線香つくり。

2021年03月09日
もうすぐ春のお彼岸。

彼岸の大切な方々に向けて

贅沢な根木白檀のシンプルなお線香を作りましょうか。




白檀、とひとことでいってもいろんな白檀あるもので。

そうはいっても市販品の「白檀線香」と謳ってる多くのものは

白檀は(ほぼ)使われてない。

だって安価な価格では作れない。

香原料の配合比も全然違うし、

形つくる材料も昔からのものとは違うわけでして。

ようはケミカル、合成なんですけどね。

それだけの問題ではなく、

線香の場合は「燃焼」という物理反応も伴うわけです。

お線香をたくさん扱う僧侶の方が喘息を患う、

そんな笑えない話しも本当のことで。

実際、化学物質過敏症の私は市販品は一切使えません。

だって死んじゃうもん。

息できなくて。


まぁ~でもその香りがいいのなら、

それはそれでもいいですけどね。





最近の、本物のお香原料を取り巻く世界的な情勢は

とても大変なことになってるわけで。

そのこと知れば

本物のお香原料でお香製品を作ることが

どれだけ大変なことなのか

わかっていただけるはずなのですが…ね。



この先もっともっと大変な状況になるかもしれない。

でもできるうちは、

いろんな方々に本物の香りを知っていてほしい。

どのくらい先の将来かはわからないけど、

本物の香りを知るなんてこと、

できなくなるかもしれないのだから。





さぁ~香りを確認して、

お線香の形にしていきましょう。




お釈迦様が好きだったとされる、白檀のかおり。

本物の白檀の香りに包まれる。

そう、本物。

そのかおりを知ってる人は

思っているより少ないもの。

どのくらい先の将来かわからないけど、

「白檀という香りがかつて存在していました。

 もう今は絶滅してしまいましたけど…」なんて

笑えない時代が間違いなく訪れる。

もうそんな時代になりつつあることに、

多分みんな気が付いてないけどね。


  

Posted by 茶香房ひより at 15:54Comments(0)お香調合 お香講座・教室

平安の雅薫る練香作り。「梅花」編。

2021年03月03日
昨年秋より開催している、

「和を知る、飛騨を学ぶ ひより和の文化講座」。

そのカリキュラムのひとつだった

練香「黒方」つくり講座が好評で、

お香調合講座は季節の講座として

独立して開講することとなりました。





本日は春の香り「梅花」の練香つくり。

「六種の薫物」のひとつ、春の香りの練香です。

ろくしゅ、じゃないです。

「むくさのたきもの」と読みます。



天然のお香原料から練香を作る工程は

シンプルだけど、とても楽しいもの。




沈香、白檀、丁子など

古典の資料をもとに調合していきます。

今回は閑院左大臣、藤原 冬嗣の調合を参考に調合します。




それとプラスαの文化講座ですからね、

お香の話から渋沢栄一にまで話しが繋がります。

ん???

どういうこと?

そう、すべてはいろいろ繋がっているんです。




終始笑いありの楽しい講座となりました。

次回は「荷葉」

夏の香りの練香つくりを予定しています。